心安らぐ身体はずむ寺社のまち

いたるところに文化財
 
足利は関東平野の突き当り、楓の葉のように広がる山とすそ野。
この境界に、時を超えてなお息づく、鎌倉に勝るとも劣らぬ歴史があります。
 
名を知られるようになった所以は、足利氏発祥の地であり、八幡太郎義家の孫、義康が足利氏(源氏)を名乗り、この地を治めたことが始まりです。
鎌倉時代には、2代目義兼が居館を堀の内(現在の鑁阿寺)に置き、義兼の子孫も足利に住み、多くの寺社を建てたことから、市内には足利氏ゆかりの社寺が点在します。
本堂が国宝である鑁阿寺は、四方をお濠に囲われ東西南北に門を構えます。
周辺の宿・喫茶店・タイ料理屋の窓から望む移りゆく風景にはほっこり。
広大な池に臨む奥院・樺崎寺、稀代の絵師・葛飾北斎の名画「くものかけはし」で描かれた行道山浄因寺。
長く続く参道を抜けると小俣の山々をバックにそびえる名刹・鶏足寺。
229段の石段を登りきると、まちを一望する織姫神社。
 
まち並みの中に、山道の途中に、行けば出会う大小の寺社を巡りつつ、あなただけの憩いの場所を見つけてみてはいかがでしょうか。
 
寺ヨガ、精進料理、交流・発信の場にも
 
古来より、寺社はひとびとの心の拠り所となり、交流の場でありました。
鑁阿寺で今も続く青空市「じげんち市」をはじめ、最近では市内のいくつかのお寺で、仏教と縁が深いヨガのレッスンを本堂で行ったり、ヘルシーな精進料理をふるまう企画も。
歴史感じる空間の中で、季節ごとに催される薪能や演劇、舞踊を堪能するのも趣きがあって良いものです。